【マインドウィルス理論】 [ マンガ家になる塾・実技編 ] | [ 漫画家になりたいという質問 ] |
【マインドウィルス理論】
・「マインドウィルス」の定義
身体を侵すのが、普通のウィルスなら、マインドウィルスは、「ヒトの精神を侵すウィルス」です。例としては、「一般常識」、「幼児期の親からのしつけ」などです。
マインドウィルス理論は、2つの原理から成り立っています。
・「国境線の原理」
ヒトは、自分が経験したことしか知らないのに、あたかも「世界の全てを知っている」という感覚を持っています。それは、『自分が経験したことしか知らないからこそ、「世界の全てを知っている」と思える』からです。
ただ、ヒトとは、脳内の全ての経験を常に見ているわけではありません。脳内の経験のうち、ある国境線をひいた、その内側の世界のみを見ています。
その国境線のことを、「マインドウィルス」といいます。
例えば、相手の国境線と自分の国境線とが同じ形、同じ大きさになることを、「共感」といいます。つまり、マインドウィルスは、共感で感染します。
国境線は、次に述べる、「星占いの原理」に基づいて、形成されてゆきます。
・「星占いの原理」
星座占いが、なぜ「当たる」と言われるか。それは、「はずれたときより、当たった時の印象が強く残るから」です。占い通りにいかなかったときのことは、場合によっては意識にすらのぼっていません。
こ のようなかたちで、「なんらかの思想や主張等が、正しいという印象のみが強く脳に残るという現象によって、国境線の形と大きさが形成されてゆく」という法 則を、「星占いの原理」といいます。先ほどと重複致しますが、例としては、「一般常識」、「幼児期の親からのしつけ」などです。
・多くの人々に影響を与える(=感染する)マンガ(=マインドウィルス)とは
上記のみでとりあえず考えると(実際はさらに様々な応用ができますが)、「共感」(=感染)を、より効果的、効率的に行えるマンガを作る事、というのが、「世界を変えるマンガ」につながる一つの答えです。
要点をまとめてご説明すると、
1 キャラクターに共感する
2 共感したキャラクターのマインドウィルスに感染する
3 1に戻って繰り返し
の「共感ループ」を創り出せれば、勝ちです。
後は、共感するキャラクターの国境線を、作者(あなた)が読者をコントロールしたい国境線の形にすればよいことになります。
では、「共感ループ」を生み出す、「キャラクターへの共感」を生み出すには、どうすればよいのでしょうか。
それにはまず、読者に共感したいと思わせるキャラクターを作る事です。その、「読者に共感したいと思わせるキャラクター」の性質は、おおむね次の2つです。
a) 読者の琴線に触れるような、何らかの接点がある。
b) そのキャラクターが、かっこいいとか、かわいいとか、なんらかの魅力がある。
a)の例をあげると、江戸川コナン(身体は子ども、頭脳は大人という性質が、現代の子どもの本質をついている)、モンキー・D・ルフィ(とことん自由を求 める、誰よりも自由にという姿勢が、現代人の憧れや、希望につながる)、黒子テツヤ(目立たないように、影が薄いといった主人公の特徴が、今日の多くの若 者の特徴と共通していて非常に身近である)など、様々です。この点を論じることについては、むしろ読者のみなさんにお任せ致します。
どうでしょうか。何かご参考になりましたでしょうか。
暁 鉄男 (あかつき てつお)
連絡先はメールアドレスgundammarch6412@yahoo.co.jp
株式会社ゼロ・ディメンションホームページアドレスhttp://zerod.jp/
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